現在、SUPはサーフィンよりツーリングや水上散歩のような使われかたの方が圧倒的に多いと思います。
しかし、SUPの起源はサーフィンです。大きなサーフボードに乗って、パドルを使って波に乗ったのがSUPの始まりです。
そして、パドルを持っているからこその醍醐味を味わえるのがSUPサーフィンです。
SUPサーフィンの魅力
サーフィンをする際にパドルがあることで最初に受けられる恩恵は、推進力が強いため、沖に出るのが楽でテイクオフが速いことです。
しかし、それだけではただ楽をしたいためだけの道具になってしまいます。
パドルがある大きな利点は、波に乗ってからはパドルのブレードがフィンやラダーの役割を果たし、パドルを使ってボードの動きをコントロールできること、或いはアウトリガーのような役割も果たすことです。
SUPの起源は巨大なロングボードだったわけですが、パドルがあることで、むしろ普通のロングボードよりアグレッシブな動きができたり(もちろん乗り手次第ですが)もします。
そして、グライド感のあるダイナミックなライディングができることこそSUPサーフィンの大きな魅力であり、SUPでサーフィンをする意義でもあると思います。
それともう一つ重要なことがあります。現在は特化が進み、静止していることも難しいボードもありますが、一本でサーフィンもツーリングも楽しめるマルチパーパスな道具であることもSUP本来の大きな魅力です。
ボード選び
SUPサーフィン用のボードには、以下のどちらにも当てはまらないタイプやハイブリッドなタイプもありますが、大きく分ければロングボード系(大雑把に言えば、長さが9ft以上はあって、所謂ロングボードらしい丸みを帯びた形状のノーズを持ったタイプ)と、ショートボード系(長さが短めで、どちらかと言えば尖った形状のノーズを持ったタイプ)の2種類に分けられます。


安定性が高い方が不慣れな人には乗りやすいので、最初は十分な安定性のあるボードで、確実なテイクオフと、基礎的な動きができるように練習することが上達への近道です。
とにかく沢山波に乗った方が上手くなりますので、無理して難しいボードで練習しても、むしろ遠回りになってしまうだけです。
しかし、勘違いしないでいただきたいのが、「初心者がロングボードで、上級者がショートボード」ではないことです。
短いボード、ノーズの尖った形状のボードに乗ることが上達の証ではありません。
どちらのタイプを選ぶかは全く好みの問題です。
派手なアクションを好む人もいれば、優雅なスタイルや爽快感のあるライディング、豪快なライディングを好む人もいます。
どんなライディングを目指しているのかで、選ぶボードも変わります。人の意見や流行に流されずに、まずはとにかく自分がSUPでどんなスタイルのサーフィンをしたいのか明確化することです。
また、ロングボードにも初心者向きと上級者が乗って楽しいボードがあります。
動きの良いロングボードもありますが、逆に形はショートボード系のようでも、どっしりしていて全く動きが鈍臭いようなボードもあります。
実際に海で見ていると、こういったことの整理ができていなかったり、区別がついていなかったりするような人が多いように思います。
人と目的に合ったボード選びのお手伝いをすることが当店の仕事です。
まずはこちらからお問い合わせください。その次は海でお会いしましょう。
現在主に愛用しているボード
私自身が現在主にサーフィンに使用しているボードは
- Laird Standup Carbon Surfer 9’0″
- Laird Standup PIN 10’2″
- Red Paddle Ride 10’0″ NEW for 2023
- Red Paddle 8’10” Whip
などです。たまにRed Paddle Compact 12’0″のようなツーリングボードでサーフィンをすることもありますが、これが思いの外面白かったりすることもあります。




元々普通のサーフィンでもロングボードが好きで、何よりグライド感、そしてダイナミックなターンやノーズライライディングなど、爽快なライディングが好きなので、個人的な好みは完全にロングボード系です。
しかし、ボード選びのアドバイスをする際は、自分の好みを押しつけるようなことはありませんので、ご安心ください。
私は元々普通のサーフボードでサーフィンをしていて、SUPサーフィンを始めてからも暫くは両方並行してやっていました。
ところが、その後に左脚を患ってしまい、テイクオフ後にボードの上に立ち上がる動作がかなり難しい状態になってしまいました。
しかし、テイクオフする前から立っているSUPならボードの上に立って波に乗ることができます。
現在も立ってサーフィンを続けられているのは、SUPをやっていたおかげです。
Laird Standup
Laird StandupのSurferはロングボードタイプですが動きも非常に良いボードです。
もっとハイパフォーマンスなタイプのボードに乗ったところで、このボードでできる以上の派手なアクションなど私にはできないと思います。
そして、ショートツーリングにも十分使える本当にマルチパースでSUPらいしボードです。
同じ形でPVCバージョンもあり、PVCでも十分軽い部類になりますが、Carbonはさらに軽くて、持つのが楽なだけでなく、見た目以上に動きが良い要因にもなっています。
PINは、Surferと比較するとより大きな波に向いた(と言っても、一般的なレベルの人の乗れるな波ならSurferでも十分対応します)タイプです。
しかし、小さな波から大きな波まで対応し、スピードが出る、大変爽快な乗り味のボードです。








全体的に薄く、特にコントロール性を高めるテールとノーズの薄さがLaird Standupの大きな特徴で、これが他とは決定的に違う性能を引き出します。
スピードが速くて動きも良く、SUPサーフィンの醍醐味を存分に楽しむことができるのがLaird Standupです。
Red Paddle
どんなインフレータブルボードも全くハードボードと同じではありません。独特のクセのようなものは多かれ少なかれあり、サーフィンを存分に楽しむためにはインフレータブルならではのちょっとしたコツも必要です。
しかし、Red Paddleの8’10” Whip(※ 2023年からWhipがなくなり、8’10” Compactに引き継ぎ)は、「インフレータブルではまともなサーフィンなどできない。」と言うのなら、これに乗ってからにしてくれと思うようなボードです。




21年からノーズの形状が以前よりシャープになり、ボリュームも若干減っています。
下の画像はどれも沖縄へサーフトリップに行った時のもの(ボードは8’10” WhipとRide 9’8″で、2番目の画像のみ別のライダー)です。
サイズはそれ程ありませんが、リーフのそれなりにハードな波です。しかし、普通にサーフィンを堪能できています。



インフレータブルなら飛行機での移動もハードボードよりずっと楽で、電車や飛行機はもちろん、バイクでも無理なく運ぶことができるのは大きな魅力です。


また、インフレータブルボードは自分自身や他人にぶつかった時の安全性がハードボードより高い(特に初心者用のハードボードは重量が重いものが多いので、実は尚更危険)のも大きな利点です。
Ride 9’8″ はSUPサーフィン初心者の1本目のボードとしても最適です。
Cetusで取り扱っているブランド
Cetusで販売しているボードは、もちろんLaird StandupとRed Paddleだけではありません。
Kazuma・JP・SIC・deep・404・Starboard・Sawarna・Billfooteなど各種扱っています。
お薦めは色々あります。特定のブランドのみ奨めるようなこともありません。

