ALPINA-1 450・480 Cetus Custom

ALPINA-1 450と480 Cetus Customは、老舗カヤックメーカーフジタカヌーのALPINA-1 450 HYBRID及び480 HYBRIDに、シーカヤックとして使用するなら絶対に必要と思う装備や絶対にあった方が良いと思うオリジナルの装備などを追加したCetusのカスタムモデルです。

ALPINA-1 450 HYBRID及び480 HYBRIDは大変汎用性の高いシングルカヤックで、「海でのマルチデイのツーリング」「川下りツーリング」「穏やかな湖などでのデイツーリング」など様々な用途に対応するカヤックです。しかし、用途によって必要な装備も必要ではない装備も異なるため、既成のALPINA-1では全ての用途に必須ではない装備はオプション設定とし、用途に応じて装備を追加するような形になっています。普通に販売されている既成のALPINA-1は、言わば用途に応じてカスタマイズする前の素の状態とも言えます。
しかし、当店はツーリングシーカヤックの専門店です。長年の経験に基づき、海で必須と考える装備や便利な装備類を選択し、開発もし、それらを追加してマルチデイのシーカヤックツーリングに対応するシーカヤックとして完成した形にして販売しているということです。

ALPINA-1 450 HYBRID・480 HYBRIDの基本仕様

フジタカヌーのフォールディングカヤックにはアルミフレームが主体の「アルミフレームシリーズ」と、フレーム素材にファイバーグラスポールと木製リブを融合した「ハイブリッドフレームシリーズ」があり、各々にシングル・タンデムと様々なサイズが存在します。

ALPINAと名のつくカヤックはメインのフレームがアルミパイプなので「アルミフレームシリーズ」に属します。

しかし、ALPINA-1 450とALPINA-1 480とALPINA-2 500の3種は、フレームの一部にファイバーグラスポール(480は一部木製リブも)も使用されているため、少しややこしいのですが、各々「ALPINA-1 450 HYBRID」・「ALPINA-1 480 HYBRID」・「ALPINA-2 500 HYBRID」と後ろにHYBRIDがつくのが正式な名称となっています。

ALPINA-1(-1がシングル艇で、-2がタンデム艇)には他に310と400もありますが、この2種のフレームはアルミのみなので、正式名称も「ALPINA-1 310」と「ALPINA-1 400」です。

前置きが長くなりましたが、ここでは「ALPINA-1 450 HYBRID」・「ALPINA-1 480 HYBRID」の後ろにつくHYBRIDは省略し、それぞれ「ALPINA-1 450」・「ALPINA-1 480」とさせていただきます。

そして、ALPINA-1 450・480 Cetus Customも構造などフネとしての基本部分はベースとなっているALPINA-1 450・480と共通(他社のOEMも同様なので、名前と艤装などが異なってもベースの船形が同じカヤックが複数存在する)です。

ALPINA-1 450・480 Cetus Customについて説明する前に、ベースとなっている既成(素の状態)のALPINA-1 450・480について説明します。

  • 上の3枚の画像はALPINA-1 450 Cetus Customです。
  • 艤装は現行製品と少し異なります。

ALPINA-1 450・480 標準の仕様

2重管キール・ペダル式フットブレイス・フロントハッチ・ラダー用コードホール・EXボトム素材

  • 2重管キール
    • アルピナシリーズでは1.2mm厚のパイプが使用されていますが、キールフレームはパイプを二重にし、強度・耐久性・安全性が一段と高められています。
  • ペダル式フットブレイス
    • 簡単に位置調整と固定ができるペダル型のフットブレイスがつきます。このフットブレイスは、ラダーを付ける場合にはラダー操作用のペダルになります。
  • フロントハッチ
    • 小さな荷物の出し入れにも使えますが、コックピットから入れた荷物を前方へ押し込んだり引き出したりする際の手を入れる穴としての機能の方が大きいハッチです。よりシンプルにしたいなど、これが不要と思う場合(ない方が確実に浸水の可能性を減らすことと傷む箇所を減らすことができます)は、ご注文時であればフロントハッチを付けないことも可能です。因みに私は自分用のカヤックにフロントハッチは付けていません。
  • ラダー用コードホール
    • ラダーケーブルを通すための穴ですが、ラダーを付ける予定がないのであればコードホールを設けないことも可能です。
  • EXボトム素材
    • EX仕様のボトム素材は、表面に硬度が高い0.15mmのフィルムを追加して耐摩耗性を高め、さらに防弾チョッキにも使用されるアラミド繊維を縦横ともに10本に1本の割合で編み込み、引き裂き強度が高められています。これらの加工は生地が広範囲に裂けることを防ぎ、耐久性がより向上しています。
    • 他のモデルにはSTDとEXの2種類のボトム素材を選べるものがありますが、ALPINA-1 450と480のボトム素材は丈夫なEX仕様が標準となっています。

ALPINA-1 450・480 標準付属品

収納ザック・スプレースカート・ノーズガード(フロントのみ)・フットマット・エアポンプ・取扱い説明書・リペアシート(デッキ素材・ボトム素材)

  • 収納ザック
    • 軽く丈夫で、快適に背負えるショルダーハーネスの付いた収納ザックです。しっかりとしたウェストベルトも付いているので、肩だけでなく腰にも荷重を分散させることができます。もちろん船内に無理なく収納することができるサイズに畳むこともできます。
    • カヤック本体と付属品以外に4Pパドルやその他の用具類も収納できる余裕があります。
    • このザックのサイズは100 x 37 x 30cmで、3辺の合計は167cmです。豆知識のところで説明しますが、荷物の3辺の合計が170cm以下に収まるか否かと重量が30kg以下に収まるか否かは、日本では重要なポイントになります。
  • ノーズガード
    • カヤックの先端部分を保護するためのキャップです。船底と同じ素材で出来ていて、取り外し式で傷んだら交換も可能(税込価格:¥2,200)です。Feathercrftのプラスチック製のエンドキャップのように外れてしまいやすく(頻繁に発生していました)なく、知らぬ間に紛失してしまうようなことにもなりにくいのが大きな利点です。
    • ラダーを付ける場合は後ろ側は不要になりますので、既成のALPINA-1 450・480はフロント側にのみ付属します。
  • フットマット
    • ウレタンのパッドが入ったフットマットが標準で付属します。フットマットがあると踵が痛くなりにくく、浅瀬で岩などに船底がヒットした際なども踵に直接影響しなくなります。
    • フォールディングカヤックの船底を水中から見上げると、踵の当たっている部分がぽっこりと膨らんでいることがありますが、フットマットを装着することでそれもほぼ解消されます。そして、それによって多少スピードにも好影響を及ぼすのではないかと思います。
    • 休憩時やキャンプ中に、陸上では座布団代わりとしても使えます。これも地味に便利です。
    • フットマットは必須とは言えないのでオプションぽい装備ですが、どんな用途で使う際にも絶対にあったほうが良い物なので、これを標準装備としているのはフジタカヌーの良心だと思います。

スペック

ALPINA-1 450

  • 全長:4.45m
  • 最大幅:62cm
  • 重量:15.5kg +α
  • パッキングサイズ:100 x 37 x 30cm

ALPINA-1 480

  • 全長:4.8m
  • 最大幅:62cm
  • 重量:16.5kg +α
  • パッキングサイズ:100 x 37 x 30cm
  • 表中で重量が+αとなっている理由は、この数値はカタログ上の数値なのですが、ラダーはオプションなので当然(ラダーは結構重い)この重量には含まれないとして、標準装備のスプレースカート・ポンプ・収納ザックなども含まれていないカヤック本体のみの数値だからです。スプレースカート・ポンプ・収納ザックなど元々の標準装備品とCetus Customの標準装備品を加えると、どちらも20kg前後、または20kgを超えると思われます。
  • パッキングサイズは収納ザックの大きさです。ストラップをしっかり絞めればこれより小さくなることもあり、他の荷物もたくさん詰め込めば、これより膨らんでしまうこともあります。パッキングサイズと重量については豆知識の項目もご参照ください。

カヤックとしての特徴 -構造・乗り心地・操作性など-

まずは450と480のどちらにも共通した特徴を挙げておきます。

構造

フレームのメインの素材はアルミパイプです。通常厚さ1mmのパイプが使用されていることが多い中、アルピナシリーズでは1.2mm厚のパイプが使用されています。そして、上の項目でも説明していますが、衝撃に対して特に強度を必要とする前後ステム、キール、リアデッキなどではパイプを二重にし、強度・耐久性・安全性などを一段と高めています。

また、デッキ面のフレームには分厚く強度が高く柔軟性があり、アルミパイプより折れにくいファイバーグラスのパイプ(下の写真の黒いバー)が採用され、波から受ける衝撃などにも強いように設計されています。

リブも480の一番前と一番後ろ以外は前後方向のフレームと同じ素材のアルミパイプで作られています。

アルミパイプ製のリブは剛性が高く丈夫で、艇内の積載スペースを無駄にせず、荷物が引っ掛かりにくくて積み下ろしがしやすいという利点があります。

そして、フジタカヌーのアルミパイプ製のリブは、リブに付けられたチャンネルというパーツ(下の写真の白いC字型のパーツ)で前後方向のフレームと繋ぐようになっています。

このリブとフレームを繋ぐ部分はどんな材質のリブでも一番破損しやすい部分なのですが、破損した際にこのチャンネルというパーツのみを簡単に交換できるようになっているので大変合理的です。例えば、Feathercraftのリブの材質はHDポリエチレンまたはポリカーボネイトだったのですが、どちらも一部が欠けてしまっただけでもリブ全体を交換しなければならなかったので、無駄が多く修理コストがかかってしまうのは大きな欠点でした。

シートの座面には厚みのあるしっかりとしたパッドが入っていて、吊り下げ式ではなく、フレームの上に置いて固定するタイプです。安定感が高く座り心地も良いのが特徴で、荷物の重量配分や姿勢に応じてシートの前後位置や背もたれの角度調整が可能なことも特徴となっています。

ハルデザインと乗り心地・操作性

ALPINA-1のハル(ボトム)のデザインは、左右のエアチューブ(エアスポンソン)がぽっこり張り出してはっきりとチャンネル(溝)が刻まれるようなデザインではなく、フレームの形がくっきり浮き出たハードチャインでもない滑らかな曲線を描くようなの形状です。

乗り心地や操作感を一言で表すと「クセが少ない」です。一時安定性が高く、直進性の高さと回転製の良さが高次元でバランスが取れていて、大変漕ぎやすいカヤックです。

無難、悪く言えば面白みがない(それのどこが悪い?ですが)という意見も聞かれそうな乗り味です。

このクセのなさは、レンタル艇として使用されることの多い万人向けのハードシェルのシーカヤックのフィーリング(ALPINA-1の方が重量はずっと軽く、パドリングタッチも軽い)に近いとも言え、ハードシェルのカヤックに乗り慣れた人がフォールディングカヤックに乗ると乗り味に違和感を感じることもありますが、そういった違和感を感じにくいカヤックであるとも言えます。

そして、レンタルのハードシェルのシーカヤック(乗り味に特徴の少ない万人向けのシーカヤック)にしかあまり乗ったことがないような人が自分のカヤックとしてフォールディングカヤックを購入される場合(フォールディングカヤックを置き場所の問題を解決すための代替策のようには考えていただきたくはありませんが)にも、もっとも違和感を感じにくいフォールディングカヤックだと思います。

こういった特徴は、高剛性なフレームとクセのない形状のこのボトム(ハル)デザインによるところが大きいと思います。

次に450と480各々の特徴を紹介します。

ALPINA-1 450

- フジタカヌーのカタログの文面 -
河川の中・下流域や海、湖で扱いやすい4.45mのハイスペックカヤック
フレームは軽量なアルミパイプと強度の高いファイバーグラスを組み合わせて、軽さと丈夫さを両立。グラスパイプと二重管キールを採用し、縦通フレームが強化されたことでリブフレームは4枚。軽量化や組み立て時間の短縮とともに艇内の積載スペースを広く確保しています。抵抗の少ない船体設計は疲労が少なく、快適な長距離ツーリングを実現。コックピットはアルピナ1-400より前後方向に長くなり、大柄な方でも乗り降りしやすく、自然な着座姿勢をとることができます。

4.45mはシーカヤックとしたら短いと思う人も多いかと思います。確かに全長がより長くて細いカヤックの方が理論的にはスピードが速くなります。しかし、ツーリングカヤックにとっては最高スピードが速いことより、ツーリング中に必要な巡航スピードを楽に維持できることの方が重要です。

ALPINA-1 450は最高速が凄く速いカヤックではありませんが(逆に決して遅くもありませんが)、ツーリングに必要な巡航スピードを楽に維持することのできるカヤックです。決してシーカヤックとして短いなどということはありません。むしろ狭いところや風の強い時にも取り回しがしやすく便利に感じる場面が実際のツーリングでは多々あります。

Feathercraft Kahunaは全長4.5mで、ALPINA-1 450と同じようなサイズ感でした。乗り心地や操作感は少しALPINAとは異なりますが、最高スピードも巡航スピードも取り回しのしやすさなどもALPINA-1 450と似ていました。

そして、実際私はハッチなしラダーなしのシンプルなKahunaを長年愛用し、近場から遠隔地での長距離のツーリングまでなんでもこなしてきました。KahunaやALPINA-1 450は非常に汎用性が高く、適応性も高く、重量や持ち運びのしやすなども考慮に入れて考えると、本当に使いやすくて現実的なシーカヤックであると思います。

また、実際全長5mのFeathercraft K1と4.5mのKahunaが混ざってツーリングすることはよくありましたが、Kahunaがいつも遅れをとるなどといったことなど全くなく、他の艇が混ざっていても乗り手次第ではKahunaが一番速いなどということもありました。

また、先ほど説明した通りALPINAはリブもアルミパイプでできています。アルミパイプのリブは船内スペースを無駄にしにくく荷物の出し入れの際に引っかかりにくく、450はリブの枚数も少ないので、荷物の積載性や積み下ろしのしやすさで大変優れています。正確に比較したわけではありませんが、1m近く全長の長いFeathercraft Katsalanoより多くの荷物を積めるように感じます。

ALPINA-1 480

- フジタカヌーのカタログの文面 -
長距離のシーカヤッキングや長期のキャンプツーリングに最適
450の優れた特徴はそのままに、さらに直進性を高めたモデル。コックピットは450と同じサイズですが、フットブレイスのレールを450より前に取り付け可能。高身長の方にも対応します。リブフレームは強度を確保するために6枚。

450より全長が30cm以上長くなっている480は、強度と剛性を維持するためにリブの枚数が450より2枚多い6枚となっています。

その追加した前後端の2枚のリブは狭い部分なのでアルミパイプを曲げて作ると強度が落ちてしまうため、耐水性が高く頑丈なマリン合板で作られています。

しかし、前後端の2枚のリブ付近は形状がシャープなこととリブが合板であることが相まってかなり狭くなっているため、450より単純に35cm分荷物を多く積めるというわけではありません。

実際に積載できる荷物の量は450と480で大差はないと思います。

また、「フットブレイスのレールを450より前に取り付け可能。高身長の方にも対応します。」とありますが、身長 175cmくらいの人が450に乗ってもペダルの可動域にはまだ余裕がありますので、「450が小柄な人向け」ということではないので誤解しないでください。余程の高身長でなければ450でも十分に対応します。

450と480は幅は同じなので、安定感は特に変わりはありません。しかし、450より全長が35cm長く、よりシャープな形状になっていますので、カタログにも書かれているように450より直進性が高くなっていて、乗り比べると雰囲気の違いのようなものは確かに感じます。

巡航速度に大きな違いは感じませんが、直進性の向上だけでなく、最高速も450より速くなっている(実際に比較はしていません)と思います。

直進性が高いと長時間・長距離のパドリングには有利なこともありますが、直進性が高いとウェザーコッキングが起こりやすくなることもあるため、一概に有利とも言い切れません。

長くなったことによるゆとりのようなことをより重要視するのなら480といったところではないかと思います。

フジタカヌーPDFカタログ

Cetus Customの内容

船形・操作性・乗り心地・強度などカヤックとしての基本的な部分に関しては、素のALPINA-1 450・480とCetus Customとで特に変わりはありません。これは他社のOEMでも同じです。

シーカヤックとして安全・快適に使用できるように絶対に必要な装備やあると絶対に便利な物を加え、ツーリングシーカヤックの完成形にカスタマイズしているのがALPINA-1 450・480 Cetus Customですので、その内容を説明します。

Cetus Customの標準装備

Cetus Customには、ALPINA-1 450・480の標準装備品に加え、下記の装備が標準で付属します。価格的にもバラで追加購入するよりお得になっています。

  • シーソック
    • 海でフォールディングカヤックを使うのであればシーソックは必需品とCetusは考えますので、これはいの一番の標準装備に加えています。
船体内に最も大量に水を入れてしまう箇所はコックピットの開口部です。コックピットと荷室との間に隔壁が設けられているハードシェルのカヤックはコックピットの開口部から水が入っても荷室には水が入らない構造なので、コックピット内に水が溜まってしまっても、浸水しない荷室の空間によって浮力も確保されます。
しかし、フォールディングカヤックは隔壁を設けることができないので、そのままではコックピットから船体内全体に水が入ってしまうことになりますが、隔壁に代わってそれを防ぐのがシーソックです。
コーミングにシーソックを装着していればコックピットがpod(豆のさやや繭のような意味)のような状態になり、コックピットの開口部からはシーソックの中にしか水が入らなくなります。
川で沈をしても、日本の河川の大きさであれば岸に寄せて上陸するのは難しいことではありません。船体内全体に水が入ってしまっていても陸上でカヤックをひっくり返して排水すれば良いので、河川での使用でも着けたほうが良いとは思いますが、河川でシーソックは必須とまではなりません。
しかし、海で沖合を航行中に沈して船体内全体に水が入ってしまったら、ビルジポンプで排水するなど現実的ではない量の水が船体内に入ってしまいます。パドリング不能に陥り、岸に上陸することが不可能になってしまう事態も起こり得ます。
海では極力浸水する量を抑える対策が非常に重要なことで、シーソックはハードシェルのカヤックの隔壁と同じかそれ以上に水が入ってしまうのを防ぐための、安全上大変重要な装備です。
また、船体内に無駄に砂などを入れてしまうことも防げるので、手入れの手間の軽減と船体布とフレームの傷みを防止することにも役立ちます

シーソックは不快だから着けたくないと言う人もいますが、不快に感じてしまう原因は正しい使い方を単純に知らだけだからだと思います。フォールディングカヤックの使用に精通しているCetusは、不快にならない使い方もレクチャーいたします。
  • リアノーズガード
    • 既成のALPINA-1 450・480ではフロント側にのみノーズガードが付属しますが、ラダーを付けない場合は後端側のノーズガードも必須です。なので、Cetus Customのラダーなしバージョンにはこれを標準装備(ラダーを付ける場合は付属しません)に加えました。
  • フロントハッチネオプレンインナーカバー
    • フロントハッチネオプレンインナーカバーはオプション設定となっています。確かに湖などの穏やかな水面で乗るだけなら不要かもしれません。しかし、波を被ることのある環境(ビーチからエントリーする場合、スネの高さの波でもフロントのデッキは波を被ります)では船体内へ浸水を圧倒的に少なくするネオプレンインナーカバーは贅沢品ではなく必要不可欠と考え、Cetus Customではこれも標準装備に加えています。
    • フロントハッチを付けたくない場合(船体内への浸水確率は確実に低くなります)はご注文時にご相談ください。
  • デッキメッシュ
    • リアデッキに荷物を固定するためのメッシュのカバー(フロント側に付けることも可能)です。フジタカヌーのレギュラー商品になっていますが、実はCetus考案の製品です。
    • コックピット側にはベルクロで閉じられるマチ付きのポケットがあり、空気封入式のパドルフロートなどを入れておくことができるようになっています。パドルフロートをバンジーコードで挟んでおくだけだと知らぬ間に流失してしまっている人も実際にいますので、パドルフロートをポケットに収納しておけることは意外と重要なことです。
    • リアデッキに多くの荷物が積まれていると、海では沈した際に再乗艇する時の邪魔になるため、海ではリアデッキに多くの荷物を積むことを推奨しませんが、バンジーコードで括るだけよりしっかりと荷物を固定することができます。
    • シュノーケリングの道具や予備パドルなど濡らしても良い荷物(予備パドルが後ろにあると、それを抜き出すことはできてもそれまで使っていたパドルを水上で一人で後ろのデッキに固定するのは至難の業となってしまうため、私は予備パドルは前のデッキに固定していますが)で、再乗艇する際の邪魔にならない程度の荷物を固定しておくに便利です。
    • 河川のツーリングでは、沈しても水上で再乗艇するというのは通常あり得ないことなので、2枚目の写真程度に荷物を積み上げても大きな問題はありません(あまり積み上げるとバランスが悪くなってしまいますが)。または実際に試してみて、再乗艇ができるのであれば問題ないとも思います。
  • Cetus コーンドライバッグ x2個
    • これもフジタカヌー製ですが、Cetus考案の製品(同じ形の物を販売しているショップは当店の了承を得た上でフジタカヌーに発注しています)です。船体のデッキと同じ素材を使用した大変丈夫で防水性の高いドライバッグです。
    • フォールディングカヤックは基本的にコックピットから荷物を出し入れしますが、ハッチからより長い物の出し入れがしやすい点で有利です。そういった特徴を活かすと、フォールディングカヤックの場合は荷物を細かく分けて積み込むより、このCetus コーンドライバッグのようなカヤックの隅の方まで無駄なく収まる円錐形のドライバッグを利用するのが便利(ハッチから荷物を出し入れするハードシェルカヤックは一つの荷物が大きいと出し入れがしにくくなるため、逆に荷物は小分けした方が便利)で、フォールディングカヤックにとっては最も合理的な手段です。
    • コックピットより後側は船体のジッパーを開けて荷物を出し入れすることもできますが、前側はバッグをコックピット側から押し込むことになります。しかし、押し込むだけより荷物を入れやすくするために、コックピット側からロープを引っ張るとつるべ井戸式にバッグが先端へ入り込む仕組みにもなっています。
    • このドライバッグは、船体のデッキ用素材の端切れで製作されているためエコロジカル(色はアソート)でもあります。
    • フジタカヌーにはオプションで円錐形の浮力体もあるので、空荷や荷物が少ない場合はそれを使うのも良いと思いますが、荷物が少ない場合もこのCetus コーンドライバッグになるべく空気が多く入るようにして船体内に入れておけば、簡易的な浮力体の代用(大きな浮力にはならなくとも、入れていないよりその体積の分だけ浸水量を大幅にセーブすることはできる)にもなります。
  • バウライン(カラビナ付)
    • カヤックを舫う際・シーアンカーを使用する際・浅瀬でカヤックを歩いて曳航する際・牽引される際(何らかの事情で他の人に引っ張ってもらう時)などに使用するロープです。私には実際に使用する機会の多い装備の一つです。
    • バウラインは舳先付近に固定されていますので、フローティングタイプでない場合は手を離すとカラビナの重さなどで反対の端が沈んでしまい、自分で回収することができなくなってしまいますが、フローティングロープであればロープ全体が水面近くに漂うことになるので、自分で回収することができます。Feathercraftにも標準でバウラインが付属していたのは良かったのですが、浮力のないロープでちょっと実際不便に感じることがあったため、バウラインは水に浮くタイプのロープにしています。
    • ナイロンロープは大変丈夫ですが基本的には浮かない性質なので、耐久性が少し劣っても水に浮くことを優先しています。
  • コックピットカバー
    • コックピットカバーは主に組み立てたまま保管する際やカートップする際に使用するものと思われがちですが、「実はツーリング中にこそ大いに役に立つ」というのが経験豊富なカヤッカーの見解です。
  • チャンネルネジセット x2組
    • フレームの説明でも書きましたが、フジタカヌーのアルミパイプ製のリブは、リブに付けられたチャンネルというパーツで前後方向のフレームと繋ぐようになっています。出先でチャンネルが破損してしまった際や組み立てようとしたら破損していたなどという際に困らないように、Cetus Customではチャンネルと取り付け用のネジのセットを2組付属品に加えています。

オプション

装備

  • ラダー追加 金額:¥66,000(税込)
    • フジタカヌーではALPINA-1 450・480のラダー付きバージョンを「シーカヤックエディション」という名称で販売しているので、「海で使うならラダーが必要なのでは」と誤解する人もいる(実際ラダーがあるのがシーカヤックなどと思っている人もいるようです)かもしれませんが、Cetusは海で乗る場合もこのカヤックにラダーが必須とは思えない(実際私は必要性を全く感じないので、重くて故障する可能性もあるラダーは付けていません)ので、Cetus Customは完全にシーカヤック仕様のカスタムですが、ラダーなしを標準としています。ラダーはどうしてもつけたい人のためのオプションです。
    • ラダーの別売り(後から追加する場合)価格は¥71,500(税込)なのですが、フジタカヌーの「シーカヤックエディション」は、追加料金¥66,000(税込)でラダーとロアストリンガー:¥16,500(税込)がセットで追加となっていて、こちらの方が断然お得なので、ご注文時にラダーを追加される場合は、この追加料金¥66,000(税込)の「ラダー・ロアストリンガーのセット」を適用(ロアストリンガーは付けずに使用することも可能)いたします。
    • 後からラダーを追加する場合はラダー単体の金額:¥71,500(税込)となりますので、ご注意ください。
  • ロアストリンガー追加 金額:¥16,500(税込)
    • ロアストリンガーのみの追加も可能です。ロアストリンガーは船体の剛性を高める補助フレームで、コックピット下付近のボトムに張りが出るため回転性も向上します。しかし、船底を岩などにヒットした場合は、船体布にダメージを与えやすくなりますので、その点は注意が必要です。因みに私は必要性を感じなかったので付けていません。

デッキカラーオプション

下の価格の項目で説明します。

その他

  • ドライバッグ
    • フジタカヌーには、Cetus コーンドライバッグと同様に船体布と同じ生地を使用して作られた4種類のサイズのドライバッグも揃っています。
    • 船体布と同じ生地なので、防水性能が非常に高く大変丈夫で長持ちします。カヤックの中に収納するのに使いやすい形で、用途に応じて4L・10L・12L・16Lの4種類のサイズを選べます。
    • カヤック製造の際に出る端切れを使用して作られているため色はアソートになりますが、価格も税込¥2,750〜¥4,070とリーズナブルです。実はフジタカヌーの隠れた名品(一般的にはアクセサリー専門メーカーのもっと高価なドライバッグに目が向きがち)で、大変お薦めの商品です。
  • オプション品というわけではありませんが、シーカヤッキングに必要なアクセサリー類であまり入手しやすくない物、例えば船体布に穴が空いてしまった際の強力な応急処置用のテープ:ティアエイドリペアパッチやその他諸々のアクセサリー類も揃えています。
  • 船体布の補修に適した接着剤やアルミフレームの保護剤などのお薦め品もあるのですが、これらはホームセンターやECサイトなどで入手しやすい物なので、敢えて当店で販売することはなく、何がお薦めかアドバイスするだけにしています。

価格

デッキカラーが標準3色(レッド・ブルー・イエロー)の場合

※ 上の写真のイエローはALPINA-1 480ですが、ブルーとレッドは他のモデルです。

ALPINA-1 450 Cetus Customラダーなし¥42,0200(税込)
ALPINA-1 480 Cetus Customラダーなし¥47,5200(税込)
ALPINA-1 450 Cetus Customラダー・ロアストリンガー付き¥48,4000(税込)
ALPINA-1 480 Cetus Customラダー・ロアストリンガー付き¥53,9000(税込)
ALPINA-1 450 Cetus Customラダーなし・ロアストリンガー付き¥436,700(税込)
ALPINA-1 480 Cetus Customラダーなし・ロアストリンガー付き¥49,1700(税込)
  • 上記の価格はデッキカラーが標準色のレッド・ブルー・イエローの何れかの場合の金額です。

標準3色以外のデッキカラーの場合

デッキカラーは標準色のレッド・ブルー・イエローの3色の他に、35色(フジタカヌーのカタログには標準色の他に21色と書かれていますが、色見本の数を数えると標準色の3色も踏めて38色のバリエーションがあるようです)から選ぶことができます。

デッキの色を標準色以外のカラーからお選びいただく場合は、ALPINA-1 450で税別¥16,500のアップ、ALPINA-1 480で税別¥19,000のアップとなります。

下の表が標準色以外のカラーを選択した際の価格表です。

ALPINA-1 450 Cetus Customラダーなし¥43,8350(税込)
ALPINA-1 480 Cetus Customラダーなし¥49,6100(税込)
ALPINA-1 450 Cetus Customラダー・ロアストリンガー付き¥502,150(税込)
ALPINA-1 480 Cetus Customラダー・ロアストリンガー付き¥559,900(税込)
ALPINA-1 450 Cetus Customラダーなし・ロアストリンガー付き¥454,850(税込)
ALPINA-1 480 Cetus Customラダーなし・ロアストリンガー付き¥512,600(税込)
  • 一般的に人気があるからレッド・ブルー・イエローの3色が標準色なのでしょうが、この3色は「人と被ることが多い」「何かに似て見える」のは否めません。
  • オプション料金が追加になってしまいますが、個人的には自分好みの色の個性的なカヤックに仕立てられるカラーオプションを強くお薦めします。
  • こちらは実物の生地を写真に撮ったものです。例えばT-1861Fは色見本よりずっと明るい色で、この写真の方が実物に近い色となっています。
  • 標準のイエローも色見本では少し赤みを帯びていて山吹色っぽい感じに見えますが、実際には所謂「普通の黄色」です。
  • このように上記の色見本は実際の色と結構違って見えるものもありますので、ご注文いただく際に必ずご相談ください

ご注文方法

  • まずはメールでお問い合わせください。こちらのメールアドレスをご存知ない方は、こちらのページのフォームをご利用ください。
  • カスタムオーダー品ですので、ご注文内容が確定してからフジタカヌーに製造の依頼を出します。時期によって納期は異なりますが、発注から完成まで凡そ1ヶ月ほど要します。
  • 代金のお支払い方法など、詳しいことにつきましては、お問い合わせいただいてからご案内いたします。
  • お引き渡しは、実際にフィールドで組み立てなどを説明し、一緒にショートツーリングにも出て、片付けやパッキング方法なども説明しながら行うことを基本としていますが、遠隔地の場合はお送りすることも可能です。組み立て説明書も付属しますが、ALPINAの組み立てについてはYouTubeにも動画がたくさん公開されていますので、お送りする場合はそういったものを主に活用していただくことになります。
  • 現在480の試乗艇はなく、450のみになりますが、試乗もできます。試乗をご希望される場合もお問い合わせください。

豆知識

パッキングサイズと重量について

450・480どちらも付属の収納ザックに収めた際のパッキングサイズは100 x 37 x 30cmなので、3辺の合計は167cmです。

  • 日本郵便のゆうパックの最大サイズは「3辺の合計170cm、最大重量30kgまで」です。これを超えるとゆうパックは利用できません。
    • 3辺の合計167cmは、ゆうパックを利用できるほぼギリギリのサイズです。
    • 重量はアナログな秤ではなく、自動計測器のような物で測られることが多いので、ほんの僅かにオーバーしただけでも有無を言わさずアウトになってしまいます。
  • ヤマト運輸の宅急便には180サイズや200サイズ(3辺の合計)もあり、ゆうパックより大きな荷物も運べますが、最大重量はゆうパックと同様30kgまでで、この重量を超えてしまうと宅急便も利用できません。

他の荷物を入れるなどして収納ザックが大きく膨らむなどすると、ゆうパックの最大サイズを超えてしまう可能性もあります。

カヤックの他に重い物を入れすぎて重量が30kgを超えてしまうとゆうパックも宅急便も利用できなくなってしまいます(佐川急便は重量が30kgを超えても利用できます)。

カヤックの輸送に宅配便を利用する際はこういったことに注意が必要です。

また、航空運賃に関しては、LCCは荷物がなければ確かに旅客運賃は安いのですが、荷物の料金は高い(特に事前に予約していない場合や予約していた重量を超過した場合などは情け容赦なく異様に高くなることが多い)ため、重い荷物を持参する場合にはJALやANAを利用した方が合計の料金が安くなることも起こり得ます。東京圏であれば、羽田までと成田までの交通費も合算して計算する必要もあります。航空機を利用する際は、安易に旅客運賃の安さだけで選ばない方が良さそう(失敗を経験済み)です。

リペアキットについて

以前はフジタカヌーに付属のリペアキット(以前はフジタカヌーのリペアキットには接着剤も含まれていましたが、現在接着剤は含まれず補修生地のみ)に加え、当店では船体布補修用のリペアテープ・アルミテープ・ステンレス製針金・チャンネルネジセット・アルコール綿なども加えた独自のリペアキットを作り、それを標準付属品としていました。

しかし、現在はフジタカヌーに標準で付属する船体布の補修生地の他にチャンネルネジセット x2個のみを加えたものをALPINA-1 Cetus Customの標準リペアキットに変更しました。

出先で応急修理する際に、アルコール綿・アルミテープ(主にパイプの補修用)・ステンレス製針金などは確かに持っておいた方が良いものばかりですが、誰でも容易に入手できるものばかりです。船体布補修用にお薦めの接着剤もいくつかありますが、これもホームセンターやECサイトなどで容易に入手できます。

出先で接着剤と補修生地を使って船体布を修理するのは接着に時間がかかるのであまり現実的ではありません。強力なダクトテープの類やティアエイドリペアパッチを携行しておく方が現実的です。ティアエイドリペアパッチはホームセンターなどでは置いているところは少なく、どこでも容易に入手できるわけではなく、ダクトテープより高価です。しかし、ティアエイドリペアパッチは当店でも販売していますが、行きつけのアウトドアショップで置いている可能性もあります。

ともかく、船体布の補修生地とチャンネルネジセットはフジタカヌーに発注しなければ入手できないものなので標準の付属品に加えましたが、あまりお節介はせず、その他に必要なものは自分で必要な物を揃えていただくことにしました。

必要なもののアドバイスはしますので、独自のリペアキットを構築してください。

参考例:カサハラのリペアキットの内容

ツーリング中にフレームのパイプを少し曲げてしまったことはあります(フジタカヌーではなくFeathercraftに乗っていて)が、私はフレームを折ってしまった経験はありません。しかし、折れてしまった場合の備えは必要です。

先程述べた通り、出先で接着剤と補修生地を使って船体布を修理するのは接着に時間がかかるので現実的ではないため、接着剤と補修生地は通常携行していません。船体布の補修は応急処置用が中心です。

  • チャンネルネジセット(Cetus Customには2組標準で付属)
    • 組み立てようとしたらチャンネルが割れていた、或いは組み立て中に割れてしまったということは起こり得ます。なので、これはデイツーリングでも常備品としています。
  • アルミテープ(キッチンテープ)
    • 台所や洗面所など水回りの補修などによく使用されるアルミのテープです。そういった用途に使われるので水濡れに強く、アルミのフレームとの相性も良いのが特徴です。丸々持って歩くと大きくて嵩張りますが、裏紙がある(ないタイプもありますが、裏紙があるタイプの方が接着力が強いので裏紙のあるタイプを選びます)ので、適当な長さに切って巻いて持ち歩くことができます。十分な厚みがあり接着力が高い方が良いのは当然なので、ケチらず高品質なものを選ぶことをお薦めします。テントのポールの補修など、他の物の補修にも色々使え、実際にはその方が出番が多い(私は出先で実際にカヤックのフレームの補修に使用したことはありませんが、テントのポールの補修に使用した経験はあります)のではないかと思います。
  • ダクトテープ
    • 主に船体布の損傷の応急処置用ですが、これも色々な物の応急修理に使え、FRP製のカヤックの応急処置にも使えます(ポリエチレンは何を貼ってもすぐに剥がれてしまいますが)ので、カヤックの補修より案外キャンプ中に役立つことがあります。アルミテープのように裏紙はありませんが、丸々では大きく嵩張るので、私は切った水道管を芯にして適当な量を巻いて持ち歩いています。
  • ティアエイドリペアパッチ
    • 薄くて強力なリペアテープです。最高の船体布補修用テープです。小さな穴であれば、応急的ではなく、これを貼るだけでも良いと思います。AタイプとBタイプがあるのですが、フジタカヌーの船内布の素材はPVCなので、ビニール用のBタイプです。残念なのは、PUコーティングなどにはAタイプなので、多くのテント生地の補修用と兼用できないことです。ちなみにシリコン系の生地にはA・B両タイプとも使えません。
  • アルコール綿
    • アルミテープ・ダクトテープ・ティアエイドリペアパッチ・接着剤、何れも接着面の汚れ・油分・水分・塩分などをしっかり落とす必要があります。真水で洗っただけでは油分や汚れが落ちないこともありますので、◯ンドームのパッケージと似たようなパッケージに収まったアルコール綿をいくつか持っておくと便利です。薬局薬店で売っています。もちろん指先の消毒などにも使える(そっちの方が本来の用途)ので、キャンプ中の食事の際など、何かと役立ちます。
  • ステンレスの針金
    • 針金も巻きつけて色々な物の補強、繋ぎ合わせ、ネジの代わりなど工夫次第で色々使えます。錆びにくいステンレスのあまり太くない針金を持っておくと便利です。あまり多く必要はないので、100均で売っているようなサイズが持ち歩きには便利です。

工具類と刃物について

マルチプライヤーや多機能ナイフなどは何かと便利そうで心がくすぐられますが、いつも思うことがあります。

  • マルチプライヤーにはドライバーが付いていることが多いが、レンチの代わりにプライヤーでナットを掴んだ際に、プライヤーとドライバーが一体ではプライヤーでナットを掴みながらドライバーでビスを回すことができない。結局マルチプライヤーを1つ持っているだけでは不十分に感じる場面が少なくない。
  • スイスアーミーナイフなどの多機能ナイフは機能が多くなるほどメインのナイフが使いにくくなって(スイスアーミーナイフの原型はそんなに多機能ではなかった)しまう。
  • 多機能ナイフ・マルチプライヤーどちらのドライバーもはっきり言って全く使いやすくない。多機能ナイフの場合はTグリップのドライバーになるケースもあり、稀にそれが便利なこともあるが、基本的にはどちらのドライバーも持っていないよりはマシな程度。
  • ハサミは小さくても付属していると何かと便利。現在は殆ど出番のなくなった缶切りや栓抜きもたまに役に立つことがあり、ワインオープナーは微妙。

結論を言うと、多機能ナイフやマルチプライヤーにドライバーが備わっていても、結局ドライバーは別に持っておきたくなります。

多機能ナイフとマルチプライヤーの2つで無駄なく使いやすい究極の組み合わせのようなものがあれば最高ですが、機能が重複して無駄が多くなるか逆に足りなくなるかで、究極の組み合わせなどなかなか見つかりません。

  • 多機能ナイフでも良いけど、木を削ったり魚を捌いたりしやすい丈夫で少しちゃんとしたナイフを1本。
  • 先を変えられるタイプでも良いので普通のグリップのドライバーを1本。
  • プライヤーとしての機能がしっかりしたあまりごちゃごちゃしていないマルチプライヤーを1本。

荷物はなるべく減らしたいものですが、こんなところが工具類の無難な組み合わせなのかと思っています。

ロープが絡まった際などに切断しやすいセレーション刃の小型のマリンナイフのような物も一応なるべく携行するようにはしています(常時ではない)が、実際には殆ど使用したことがありません。

荷物の効率的な収納方法について

Cetus コーンドライバッグの説明で書きましたが、円錐形のドライバッグをメインにして荷物を収納するのが、フォールディングカヤックにとって最も合理的な荷物の収納方法だと思います。これは長年の経験に基づいて達した結論です。

しかし、480の前側の合板製リブよりの前のカヤック先端付近などは荷物の出し入れがしにくく、このスペースは無駄にしてしまいがちというのも事実(後ろはジッパーでデッキを開閉できるので問題ない)です。こういったスペースの有効な活用方法を紹介します。

この部分にはカヤックを分解するまで使うことのない着替えや収納ザックなど突っ込んでしまえば良いのです。

デイツーリングや荷物の少ない時にはそんなことまでする必要はなく、重い物はカヤックの中心に近いところ(コックピット近く)に積むようにするであるとか左右に偏らないようにするなど、重量配分に気を配れば良いだけですが、荷物が多い時にはこれがスペースを無駄にしない有効な方法です。

Feathercraftは後ろのデッキも開かないので、私は荷物が多い時には前端付近と後端付近のどちらにもカヤックを分解するまで使わない荷物をカヤックを組み立てる段階でフレームの間に挟み込んでから(場合によってはベルトでフレームに荷物を括り付けてしまう)カヤックを組み立てていました。

480の場合も、カヤックを分解するまで使わない荷物は船体布の中にフレームを挿入する前に合板製リブの前にフレームの間に挟み込んでしまい、それからフレームを船体布の中に挿入するようにすれば、この荷物の出し入れのしにくい部分を有効活用できて合理的です。

フジタカヌーのその他のフォールディングカヤック

Cetusが専門店としてカスタム仕様のツーリングシーカヤックのシングル艇のベースとして選んだのはALPINA-1 450と480でしたが、フジタカヌーにはこの他にもたくさんの種類のフォールディングカヤックがあります。

実はもっと小型の全長4mのALPINA-1 400も実用的で良いのではないかと思っています。

写真はないので、PDFカタログで見てください。

小さいので、川用で海にはあまり向いていないと考える人も多いのではと思いますが、海にも十分対応します。そして、操作性が良いことはコースタルツーリングに向いています。

実際、私もFeathercraftのKahunaやWisperが登場する以前は、ALPINA-1 400とサイズの近いFeathercraft K-lite(全長3.9m)を海でのツーリングに多用し、より大型のK1やKatsalanoより実際の使用回数は多い程でした。

軽くて小さなカヤックは陸上での移動が楽で、電車を使ったワンデイ・ワンウェイのツーリングに大変有利です。

また、房総半島に引っ越してくる前は、スクーターにK-liteを積んで東京湾フェリーに乗って(4輪自動車より運賃が断然安い)神奈川県から房総半島まで渡り、内房沿岸をカヤックでツーリングし、スクーターを置いた海岸には電車やバスで戻るなどといったことをしたことも何度かありました。

そして、このサイズならそんなことも無理なくこなせるので、そうやって内房のワンウェイツーリングコースをシミュレートし、コース設定を確率してきました。

また、日本はコースタルツーリングをしている途中で何日も食料や水を補給できない状況の方が珍しいくらいなので、実はこの大きさの荷物の積載量でもマルチデイのツーリングが可能な場所は多いのです。

また、電車などを利用する場合に便利なだけでなく、養殖の筏や定置網だらけの海域に出くわすことや、島の沿岸をツーリングしていると沿岸の一部だけ海況が非常悪いなどといったことに遭遇するなどもあります。このような場合も軽くて分解組み立てが楽なカヤックなら、そんなところは陸上移動してエスケープしてしまう(陸上移動の際に必ずたたまなければならないということでもないのですが、とにかく軽く小さいことは有利)などといった臨機応変な対応もしやすく、それも意外と楽しいものです。

要するに使い方次第では長く立派なカヤックより、小さめのカヤックの方が海でもよほど実用的なことがあるのです。

ご希望があればALPINA-1 400のCetus Customなども考えますので、ご相談ください。


フジタカヌーにはいくつかタンデムのフォールディングカヤックもありますが、全て開口部が大きく開いたタイプ(開口部全面を塞ぐスプレーデッキは装着できます)です。

しかし、実は私はタンデムのフォールディングカヤック(インフレータブルなどではなくフレームのあるフォールディングカヤック)は、各々のコックピットが独立したFeathercraftのK2しか海では使用したことがありません。

そのため、開口部の大きなタンデムのフォールディングカヤックを実際に荒れた海で使用したらどうなのかなどといったことは、経験がない(K2ではかなり荒れた海況の中をパドリングしたことが何度もありますが)のでわかりません。

しかし、PE-2 470 NOAや500 NOAのようなクラシックなスタイルとフレーム構造のタンデムフォールディングカヤック(昔のものはファイバーグラスのポールではなく全てのフレームが木製でしたが)は歴史が長く、実際に数々のエクペディションなどで使用されてきた実績があります。

私自身が今後実際に海でタンデムのフォールディングカヤックを使用する機会はあまり考えれず、正直に言えば販売にもあまり積極的ではありません。

しかし、実際の性能や実用性がどちらが上なのかもわからず、あくまで個人的な好みの問題になってしまいますが、もし私が選ぶとしたら、ALPINAのタンデム艇(4種類あります)より、クラシックな雰囲気の漂うPE-2 470 NOAや500 NOAを選ぶと思います。

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