一般的なインフレータブルボードの半分近くの大きさに畳むことができて、軽くて高性能な非常に画期的なインフレータブルボードのRED PADDLEのCOMPACT。
そのCOMPACTには9’6”・11’0”・12’0”の3種類の長さがあります。今回の記事は、COMPACTのどれを選ぶかといったテーマです。
長さは、最短の9’6”と12’0”とでは約75cmの差がありますが、幅と厚みはどれも幅32inch、厚み4.7inchで同じです。
価格は税別で1万円ずつ違います。
- 9’6”:¥220000(税込¥242000)
- 11’0”:¥230000(税込¥253000)
- 12’0”:¥240000(税込¥264000)
付属品は、何れも基本の収納バックパック・Titan IIポンプ・リペアキット・防水スマホケースなどに加え、COMPACTはパッケージ販売のため、COMPACT専用の収納バックパックに収まる5分割アジャスタブルパドルと、コイルリーシュが付属します。
収納バックパックは9’6”と11’0”が共通で、12’0”は若干大きなサイズとなっています。サイズの差は僅かなのですが、正直に言ってちょっと残念なのが、COMPACT 12用のバックパックはフロントからトップまで大きく開くようになっていて、これが大変便利なのですが、9’6”と11’0”用はフロントパネルのみが開く標準的なスタイルであることです。
しかし、COMPACTは一般的な同サイズのインフレータブルボードより重量も軽いのですが、バックパックが小さくて背負いやすいため、実際の重量差以上に背負った時には軽く背負いやすく感じるのも大きなアドバンテージの一つとなっています。
その他大きな違いとしては、長さの長い12’0”には剛性を高めるためにRSSバテンシステムが採用されていますが、9’6”と11’0”はRSSバテンがなくても十分な剛性が得られるためRSSバテンがないことです。
何が合うかは人それぞれ
各々に特徴がありますが、個人的にはCOMPACT 12が現在私が最も気に入っているボード(Compactの中でとかインフレータブルボードの中でという意味ではなくて、総合的に考えた場合のあらゆるボードの中で)になっています。
パドリングタッチは軽く、ツーリング用として十分なスピードが出て、安定性抜群で楽チンなことはもとより、案外この12ftのインフレータブルボードでの波乗りも楽しく、川下りにも十分使え、私にとっては本当にマルチパーパスに楽しめる、現状では究極の一本なのです。
厚みを6inchにして剛性を高めるインフレータブルボードが多い中、COMPACTは長さが12ftあっても厚みが4.7inchと比較的薄い(薄くてもRSSバテンなどによりしっかりとした剛性があります。)のですが、それが功を奏しているようで、長さが60cm短い10ftで厚みが6inchのインフレータブルボードより、波に乗った時の感触が断然良いように感じます。
また、波乗りに12ftのボードは長いようにも思いますが、SUP黎明期にはボードの長さが12ftくらいあるのは普通で、皆そんな長さのハードボードで波乗りもしていたわけですし、14ftのレースボードで結構な波に乗ってしまう人がいることも考えると、12ftのボードとしては驚異的な軽さのCOMPACT 12で十分に波乗りも楽しむことができても当然と言えば当然(慣れもコツも必要で、サーフィン用のボードと同じというわけには行かないのも当然ですが)です。
しかし、これは誰にでも当てはまるわけではなく、私の体格・体力・技術力に合っているという意味でもあります。誰にでも「COMPACT 12が最高」などとは言いません。
用途だけで選ぶわけでもない
先日、COMPACTの9’6”と11’0”を1本ずつお買い求めいただいたご夫婦がいらっしゃいました。
そんなに長距離を漕ぐわけでもないから12ftまでの長さは必要なく、極力身動きを楽にするために9’6”や11’0”を選択したのは至極真っ当な判断です。
しかし、何故同じ長さでなく9’6”と11’0”だったのかという疑問も湧くかと思います。
二人は結構体力に差があるようです。陸上では体力の弱い方の人が9’6”を運べば、少しでも軽い分体力の消耗を減らすことができます。
そして、水上では体力の弱い方が11’0”に乗って、体力のある方が9’6”に乗れば、パドリングスピードの差を小さくすることができます。荷物が多い場合は、体力のある方が11’0”に乗って殆ど全ての荷物を積むというのもありです。
大変賢い選択の仕方ではないでしょうか?
せっかくならと、何でもオーバースペックな物を選んでしまう人は多いと思うのですが、私はこれは本当に理に適った判断だと思いました。
長距離を漕ぐなら… 海を漕ぐなら… 湖で使うことが多いなら… のような判断材料だけで「ならばこれ」と判断を下すのも機械的過ぎます。
何を選んだら良いか迷ったら、是非その道のプロにご相談ください。
少なくとも当店はとにかく高価な物(安物や粗悪品も氾濫するインフレータブルボードの中で見たらRED PADDLEは高価ですが、それにはしっかりとした理由も意味もあります)やオーバースペックな物を薦めるようなことは致しません。人や使い方に合った物を選ぶアドバイスを致します。
今回のテーマとは話が少し逸れますが
先日、久しぶりに奄美に行ってきました。
Compactのどれを選ぶかというテーマからは少し逸れますが、まずは加計呂麻の洞窟に入ったYouTube動画を作りましたので、是非ご覧になっていただければと思います。持って行ったボードは、もちろんCompact 12です。
到着した当日の夕方には、写真も動画もないのですがCompact 12でサーフィンも堪能してしまいました。サイズは最大でも腰から腹サイズで大きくはありませんでしたが、メローな波質で200m近く乗れる久しぶりのロングライドを楽しませていただきました(自慢話ですみません)。
今後海中編なども制作予定です。
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