HIPPOSTICK ORCA PROと現在お気に入りのパドル

Paddle

最近、こちらのページこちらのページでHIPPOSTICKのORCA PROを紹介しました。

サマーセール価格になっていてお買い得なチャンスと紹介したのですが、残念なことに今のところ1件もご注文をいただいていません…

しかし、私はサーフィン用のパドルとして大変気に入ったので、取り敢えず自分用を注文してしまい、昨日それが届きました!

些か珍しい選択

昨日届いた新品のORCAのブレードです。

ピカピカで、写真を撮っている自分の姿が写っています。

2枚目の写真ではパワーフェイス(漕ぐ面)がコンケーブ(凹)しているのがわかると思います。

今まで私が使ってきたパドルは、パワーフェイスにキールがあるか平面のどちらかだったので、コンケーブしているブレードは初めてです。

ブレードのアウトラインもティアドロップというより角刈りの頭っぽい形状で、こんなに角張った感じのアウトラインのブレードも初めてで、私にとっては些か珍しい選択です。

しかし、実際に使用してみてキャッチがシャキッとしていて気持ち良く、水からの抜けも良く、とにかく気持ち良い漕ぎ心地のパドルだったため、少々個性的なデザインと思いつつ、購入に踏み切りました

自分のためのカヤック用パドル選びの基準

「私としては些か珍しい選択」である理由は、SUPを始めるずっと以前のシーカヤック用パドル選びの話に遡ります。

私がシーカヤックに乗り始めた35年以上前の標準的なパドルはブレードが大きめで、形も無骨でなんとなく野暮ったいようなデザインのパドルも多く、総じて現在のパドルより重かったと記憶しています。

そして、SUPを始めた頃のパドルもこれと似たような傾向があり、ブレードは現在よりずっと大きいのが普通でした。

その後、カヤック用のパドルは次第にブレードのデザインも洗練されてきて、ブレードがスプーンのような形状のパドルも登場し、それが使う人が使えば速くて良いことは理解していました(逆に漕ぎ方が良くない、或いは体力に合っていないとかえって良くないことも知っています)が、色々な意味で仕事用に適しているとは思えなかったため、このタイプのパドルを使うことはありませんでした。

一時クランクシャフトを使ったこともありましたが、やはり仕事用としては使いにくい場面もあったため、ストレートシャフトに戻りました。

また、とにかく速く漕げるパドルであれば良いということでもないのですが、長距離を漕ぐのが楽なだけのパドルも仕事向きのパドルとは思えません。

幅の広いタンデム艇に乗るときに私もナローブレードのシャフトの長いパドルを使うことがありますが、仕事ではダッシュをかける必要がある場面もあるし、小回りもしやすくなければならないので、通常私はそういったタイプのパドルを使うことはありません。

もう少し具体的に言うと、誰が何と言おうと、完全にロングストローク向きのパドルなどはガイドやインストラクターが仕事で使用するパドルではないというのが私の持論です。

レーシングで使うようなキャッチの強いパドルでどんな状況も漕ぎ抜ける人もいるのだから、仕事であれば汎用性の高いパドルに自分の体を合わせて行くというか、自分を鍛えることもプロのすることだと思います。

競技や趣味で使うのであれば、どんなパドルを選ぼうと一向に構わないのですが、結局のところ、自分のためのシーカヤック用パドルは、オーソドックスなデザインのブレードで、長くも短くもなくて、丈夫なパドルに落ち着きました。

SUPのパドルの話に戻ります

SUPのパドルはシーカヤック用のパドルほど極端に個性の強いものはないため、自分用のシーカヤック用パドル選びに関しての持論(あくまで私自身用に関しての)がそのままSUPのパドル選びに当てはまるわけではありません。

しかし、上記のような経緯があったため、SUPのパドルも私はあまり個性の強くないものを選びがちになっていました。

長さに関しても、サーフィンには身長より短いようなパドルを使う人もいますが、依然私はツーリングでもサーフィンでも、短くても身長+5cm、概ね身長+10cm〜15cmの範囲にしています。

そもそも、私が好んで乗るサーフィン用のSUPのボードはロングボード系なので、あまり短くしすぎても不釣り合いということもあるので、長さに関してはこれで良いと思っています。

ということで、パドル選びに関しては割と保守的とも言える私にとって、少し個性的なブレードのデザインのORCAは、些か珍しい選択だったということです。

最近お気に入りのパドルとORCAとの比較

左から、BLACK PROJECT LAVA M 3P、今回の主役HIPPO STICK ORCA PRO 7.0/92、HIPPO STICK BLURR EXP. 7.0/88、HIPPO STICK MANA EXP. 7.0/79です。

この他に、使う場所やシチュエーションに応じて、また予備パドルとしてもred paddleのナイロンブレード/カーボンシャフトの3Pや5Pも使用しています。

BLACK PROJECT LAVA M 3Pはツーリングにもサーフィンにも向いた汎用性の高いブレードで、尚且つコンパクトになりシャフトの長さ調節もできる(3分割アジャスタブル)ので、旅行用に購入しました。

旅行用に購入したのですが、慣れておくために普段サーフィンする際にも使っていたところ馴染んでしまい、普段は3分割にする必要性など全くないのに、ここのところずっとサーフィンにもこのパドルを使い続けていました。

また、長さを変えられるアジャスタブルでもあるため、今更ながら長さを色々試していたのですが、おかげで今回のORCA PROのシャフトの長さ決定にも大いに役立ちました。

そういった意味でも3分割アジャスタブルパドルは1本持っておくと便利です。

HIPPO STICK BLURRもツーリングにもサーフィンにも使える汎用性の高いブレードデザインです。

「ザ・スタンダード」のような感じのパドルで、何用として選んでも間違いのない選択になります。

MANAはHIPPO STICKの中で最もブレードのサイズが小さく、ナローシャフトです。

なので、小柄な人や力のない人向けのような設定なのですが、現在サーフィン用のパドルとして絶大な人気のあるBLACK PROJECTのSURGE(私もSUPサーフィン用に暫くお借りして、大変快適に使っていました)もナローシャフト(ブレードのサイズはバリエーションがあります)です。

そして、MANAはブレードのサイズも小さく早いピッチで漕ぎやすいため、サーフィンのテイクオフ時に向いています。

そのため、小柄な人や力のない人だけでなく、SUPサーフィンをする人にも人気のあるパドルです。

そして、もちろん一般的な体力・体格の女性にはツーリング用パドルとしても最適(どちらかと言えばこちらの方が本来の想定)です。

私もSUPサーフィンにMANAを使用することがありますが、私とred paddle Voyager 13’2″(ツーリングボード)との組み合わせにはMANAのブレードは少々力不足な感じです。

シャフトの径は、手の小さな人には細い方がマッチするのは当然です。

しかし、ダブルブレードのパドル(カヤック用パドル)の場合は、シャフトの径が細いと指が攣りそうになって苦手な私も、SURGEやMANAのナローシャフトにはすぐに慣れてしまい、全く違和感など感じなくなりました。

その後にLAVAの標準的な太さのシャフトに戻った際にも違和感を感じなかったので、私の場合は余程径が太くなければ標準的な太さでもナローでも良いようで、正直なところ、どっちが良いのかわからないような感じです。

などと思っていたら、すっかり馴染んでしまったBLACK PROJECT LAVAとHIPPO STICK ORCAのシャフト径の実測値が全く同じでした。

ORCAは私の掌への馴染みも間違いないことになるので安心です。

シャフトの径をノギスで実測してみた

シャフトの径はカタログなどに表記もされていますが、メーカーによって単位が統一されていなくて、案外比較が容易ではありません。

そこで、この4本のシャフトをノギスで実測してみました。

  • BLACK PROJECT LAVA M 3P:29.05mm
  • HIPPO STICK ORCA PRO:29.05mm
  • HIPPO STICK BLURR EXP.:29.30mm
  • HIPPO STICK MANA EXP. :26.02mm

といった結果でした。

先程も述べたようにLAVAとORCAのシャフト径は同じで、一番太いのがBLURR EXP.のシャフトでした。

そして、私は標準的なシャフトでもナローシャフトでもOKで、LAVA&ORCAとMANAとでは3mm以上違うのに対して、LAVA&ORCAとBLURR EXP.の差は0.25mmしか違わないのに、何故かBLURR EXP.のシャフトを握ると明らかに少し太め(全く許容範囲ですが)であることが感じられるのが不思議でした。

ブレードにエッジセイバーを貼る

パドルのブレードの縁は傷みやすいので、ナイロンブレードのような頑丈なブレードでなければ、保護テープを貼ることをお薦めします。

専用のテープではなく電工テープ(所謂ビニールテープというやつ)などで代用する人もいます。

私も以前電工テープを貼ったことがありました。

しかし、高価なパドルに一巻き100円もしない電工テープでは何か虚しいようなパドルに失礼なような気もするのでそれはやめ、RSProのEdge Saver Jumboを貼るようにしています。

RSPro Edge Saver Jumboは高価ですが耐久性も高く、これを貼っておくとパドルもボードも安心です。

見た目もカッコいいので、ここはケチらず、高価なパドルにはそれに見合った保護テープを貼った方が良いと思います。

また、そうした方がパドルをより大切に扱おうという気持ちも強くなると思います。

因みにRSPro Edge Saver Jumboは2枚入りです。

SUPのパドルには1枚は予備か人と分け合って使うことになりますが、カヤックのパドルには一箱で良いことになります。

カヤック用のパドルにもお薦めです。

貼り方は、ブレードの頂点を最初に貼り、二方向に分けてシャフトの付け根に向けて貼っていきます。

テープに伸縮性があるので若干引っ張るような感じで貼って行くのですが、ブレードのカーブが強くなる部分(ORCAの場合はカーブが強くなるというより角張っているような部分)では少し引っ張る力を強めにするとシワや弛みができにくくなり、これが一番のコツです。

また、白い部分が極力裏表均等になるように貼りたいところですが、それが案外難しく、妥協の範囲の感覚も人によって違うので、これの貼り付けは頼まれたくありません。

ボードのレールをガードするRSPro Rail Saverを貼る際には、二人で作業した方が絶対に効率が良く、上手く貼れるのでお手伝いしますが、RSPro Edge Saver Jumboの貼り付けは基本的に自分でやってもらっています。

一朝一夕では選べないパドル

一般の人が色々なパドルを試してみる機会などなかなかなく、また、試漕できる機会があったとしても長さによって、或いはその時乗ったボードによってパドルの性質や性能を誤解してしまう可能性もあります。

しかしながら、道具に関して一家言ある方もいらっしゃいますし、道具に関してのウンチクを語ることが趣味のような人もいます。

何故か販売店の言うことより素人の意見の方が純粋で正しいなどと思っているような方もいらっしゃいます。

そう思うならそれも結構ですが、自分の仕事や他の専門職などに当てはめて考えてみたらどうかと思います。

そして、最も困るのは自分の趣向やウンチクを周囲の人に押し付けてしまうような人達です。

フィールドを主体に活動をする販売のプロは色々試してみる機会に恵まれ、経験や情報の蓄積量が一般人とは違います。

そこが素人との大きな違いですが、例えばパドルだったら長さやシャフト径が自分には合っていなくても正しくそのパドルの性質や性能を判断することができ、客観視することができ、店にたくさんの種類を並べることよりむしろ厳選することができ、ユーザーに合った製品を提案できるのが、販売のプロだと思っています。

自分でモノ選びをすることも楽しみの一つと思いますが、是非こういったノウハウをご利用していただけたらと思っています。

ORCAの価格

HIPPO STICKの他のモデルもですが、シャフトの材質は若干柔らかめのEXP.と、よりシャキッと硬いPRO(今回使ったのはPRO)の2種類があり、価格も異なります。

PROの方が価格も高く、より高級ということになりますが、PROの方が絶対的に優れていて、EXP.が妥協した選択になるということではありません。

力の弱い人や初心者にはEXP.の方が扱いやすく感じることもありますので、その辺りについてはご相談ください。

メーカー希望小売価格は下記の通りですが、ORCA PROは8月31日までサマーセール価格になっています

  • ORCA PRO:税込¥86900(税別本体価格¥79000)
  • ORCA EXP:税込¥59400(税別本体価格¥54000)

セール価格とご注文について

セール価格は、20%以上OFFをお約束しますが、内情を打ち明けてしまうとパドルは送料が非常に高いので、ご注文数が集まると値引率が高くなります!

もちろん、長さ調整(シャフトのカット)、グリップの取り付けも無料で行います。

ご注文お待ちしております!

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