Titan II Pump

GEAR

Red PaddleのTitan PumpがフルモデルチェンジしてTitan II Pumpになり、2021年モデルからはこの新しいTitan II Pumpが付属するようになります。

Red PaddleのTitan Pumpはシリンダーが二つあり、圧の低いうちは2本のシリンダーを使って短い時間で大量に空気を送り込み、圧が高くなってきてポンピングが重くなってきたら細い方のシリンダーのみに切り替え負担を下げ、短時間で無理なく高圧(他社の多くのインフレータブルボードが15psi以下での使用を推奨されている中、Red Paddleは自社のボードには最低で15psi、通常は18psi入れることを推奨しています。ボードの品質・耐久性が他社とはまるで違う証です。)の空気を入れられる仕組みの画期的なポンプです。

元々高性能なポンプだったのですが、今回IIにバージョンアップし、かなり大きな進化を遂げ、非常に完成度が高くなっています。

主な変更点

  1. 2本のシリンダーの配置が横並びから縦列に変更。
  2. 足が折りたたみ式になった。
  3. ハンドルが取り外し可能になった。
  4. これまではハンドル側にあったホースの取り付け位置が、シリンダー側に移動。
  5. ホースの差し込み口がポンプ側もボード側のH2バルブと同じ形状に変更(ホースの両端はどちらも同じ形状となり、出口入口の向きの区別がない)。
  6. シングル/ダブルの切り替えがキャップ式ではなく、レバー式に変更。

他にも変更点はありますが、大きな変更点は上記のようなところです。

1.によって縦横にベースが広がることにより、ポンピング中の安定性がより高くなり、力が入れやすくなっています。因みにベース部分の安定性の低いポンプとしっかりしたポンプとでは操作性がかなり違い、効率も大きく変わります。

しかし、ベース部分を大きくしただけでは収納性が悪くなってしまいますが、足を折りたたみに式にした(2.)ことによって、これまでより収納性は高まっています。さらにハンドルも取り外せるようになりました(3.)。

この2つの改良によって、使用しない時は余計な出っ張りがない分これまでよりスッキリして小さくなり、収納性は数倍上がった感じがします。これは収納バッグに納めるときにもより便利なことですが、何よりボードに積んで持って行くときに非常に有利になっているのが、ツーリングパドラーにとって大きなポイントです。

4.によってホースが邪魔にならず、よりスムースにポンピングができるようになりました。これまでもそれほど邪魔に感じるようなこともなかったのですが、動きがよりスムースになるのはもちろん良いことで、ポンピングする度にホースが上下に揺れることが、案外ホースの傷みにも影響していたとも考えらるので、万事良いことです。

ホースの差し込み口については、私が最も懸念していたことです。上のYouTubeのビデオの中でも言っていますが、これまではスクリュー式で、ポンプを倒したりしてこの部分に傷(割れてしまうとかではなく、小さな窪み)を作ってしまうと、空気漏れの原因となってしまうため、ユーザーの皆様にも特に注意を促していた部分です。またスクリュー式は、場合によってポンピング中に取り付けが緩んでしまうこともありました。

正直言って、個人的には全体の作りや性能に対して不釣り合いと言うか、このポンプのアキレス腱のように感じていた部分です。

しかし、Titan II Pumpのホース差し込み口は、ボード側のH2バルブと同じ形状になっています。これでスクリュー式のように空気が漏れてしまう心配はなくなり、ポンピング中にホースの取り付けが緩んでしまうようなこともなくなりました。おまけにホースは出口入口の区別もなくどっち向きにも使えるようになっています。

6.は些細なことのようですが、キャップ式の場合は紐が切れてキャップを紛失してしまうことがありました。操作もよりシンプルでしやすくなっていますが、キャップの紛失がなくなった(キャップがなくても空気は入れられますが、シングルシリンダーとしてしか使えなくなるため、ポンピングに時間がかかってしまいます。)ことは大きなポイントです。

Red Paddleはボード本体も年々進化しています(特に2021年モデルに関しては大きな進化が幾つかあります)が、このようにポンプや収納バッグなど、その他の関連品も常に進化を続けています。

動画:How to use

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追記(2021年5月):その後使ってみて感じたことなど

その後使ってみて感じたことなど追記しておきます。

基本的なことですが、例えばシリンダー同じ大きさだったとしてもハンドルやベースの足で押さえる部分などの幅やそれらがしっかりしているか否かで使い心地は大きく変わります。当然幅が広くてしっかりしたハンドルとベースが備わっている方がポンピングしやすく、効率も上がり、疲れません。足が小さくてグラついたり、ハンドルの幅が狭いと思いの外ポンピングがしにくく疲れ、効率が悪くなってしまいます。ハンドルと足の幅が広いのと狭いのとでは全然違います。

しかし、幅が広くてしっかりしたハンドルと足があると、収納時にポンプをボードで巻くと、巻いた大きさが大きくなってしまい(シリンダーがシングルチャンバーでもハンドルと足の幅が広ければ同じこと)、巻いた形が円筒形ではなく楕円の筒のような形になります。

上の画像は左がRide10´6˝で右がVoyager+ 13´2˝で、VoyagerはTitan II、Rideは旧型Titan Pumpを巻いています。広げたサイズはVoyagerの方が2´8˝(約81cm)も長いのですが、巻いた大きさはVoyagerの方むしろ小さくなっています。

また、フィンボックスやフィンの位置と、楕円に巻かれた形との位置関係が良くないと、巻いた形が楕円にもならず不恰好な形となってしまい、小さく巻くことができません。しかし、Titan IIの場合は円筒に近い形でボードを巻いて行けるので、その点でも快適です。

これは実際にやってみないと気付きにくいことですが、これだけのことで、すこぶる快適な感じがします。

追記(2021年12月):このポンプにピッタリのドライバッグ

グループに1本でも良いので、ツーリングに出る際には必ずポンプは携行すべき物です。しかし、ポンプの内部に水が入ってしまったりしないように、ドライバッグに入れて運ぶ必要があります。

RED ORIGINAL 60L ROLL TOP DRY BAG

下の画像の水色のドライバッグはRED ORIGINAL 60L ROLL TOP DRY BAG(価格:税込¥9,680)です。

Titan IIポンプをCompact 12の収納用バックパックで巻いて(ボードを縛るストラップで巻き付けています)、この中に収めた様子です。サイズ的にはこれのみで一杯ではないので、他の荷物も少し入る余裕があります。

21年までのCompact用以外の標準サイズの収納バッグも同じようにしてこのドライバッグに入れることができました。

しかし、22年モデルで登場したATB TRANSFORMER BAGは、同じようにして収めることができません。

ところが、ATB TRANSFORMER BAGはバッグの部分を外して背負うことができるbag-less carry systemという選択があります。Titan IIとハーネス部分なら余裕で収まります。

フジタカヌーのDry Bag L

Titan IIのみを運ぶなら、RED ORIGINAL 60L ROLL TOP DRY BAGは大き過ぎます。フジタカヌーのDry Bag L(税込¥3,500)は全くこのために作ったようにピッタリです。

Titan IIとサービスキットや工具類などを入れておくのに本当にちょうど良いサイズです。たまたまなのですが、バックパックやハーネスとは別にポンプを収納する際には多分このドライバッグが最高です。

コメント

  1. […] そして、足をたためてハンドルを外せるようになったので、これまでVoyagerを収納するときはボードでポンプを巻かなければバッグに収まりませんでしたが、ボードに巻き込まず別々でもバッグに収納できるようになりました。Titan II Pumpについては以前に書いたこちらの記事をご覧ください。 […]

  2. […] 新しくなったポンプについても以前記事を投稿していますが、その後実際に使ってみて感じたことなどを追記しておきます。 […]

  3. […] ポンプがハンドルが外せて足のたためるTitan IIになったため、収納サイズが若干小さくなっています。収納バッグはCompact以外の他のモデルと共通の3WAYバッグ(手で持てて、背負えて、ホイール付きで転がせる)です。画像ではあまりわかりにくいのですが、バッグの中はかなりスカスカな感じで、ウェットスーツやその他諸々荷物を入れる余裕があります。サーフトリップはこのバッグ1つで十分そうです。 […]

  4. […] Titan II Pumpについてはこちらをご覧ください。 […]

  5. […] Titan II Pumpについての説明はこちらのページもご覧ください。 […]

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