Rideは最もスタンダードなオールラウンドタイプのボードです。
とにかく自分のボードを手に入れてSUPを始めたい、練習をしたいけど、まだ漠然としていて具体的に何をしたいのか、ツーリングがメインなのかサーフィンがメインなのか、また海・川・湖どのフィールドがメインになるかなどがまだ定まっていないような人、何かに特化した性能を求める訳ではなく、一本で色々な用途に使いたい人、そんな人達にとって間違いのない選択がRIDEです。
クセがなく基礎的な技術を身につけるのにも最適で、誰にでも馴染みやすく、「一家に一本」のボードとしても最高です。
RIDE MSL INFLATABLE PADDLE BOARD PACKAGE
サイズは10´8˝, 10´6˝, 9´8˝ の3種類あり、中核的存在の10´6˝ は、カラーがPurpleも選べます。
2021年からパドルとコイルリーシュもセットになったPackage仕様が基本(パドルとリーシュの付属しない単体での販売もあります)となり、バラで購入するより大変お買い得な価格設定となっています。下の表のメーカー希望小売価格もパドル(Hybrid Tough)とコイルリーシュが含まれたPackageの価格です。
10´8˝ RIDE | 10´6˝ RIDE | 10´6˝ RIDE PURPLE | 9´8˝ RIDE | |
長さ | 10’8″ | 10’6″ | 10’6″ | 9’8″ |
厚み | 4.7″ / 120mm | 4.7″ / 120mm | 4.7″ / 120mm | 3.93″ / 100mm |
幅 | 34″ / 864mm | 32″ / 813mm | 32″ / 813mm | 31″ / 787mm |
容積 | 270 Litres | 245 Litres | 245 Litres | 186 Litres |
ボード重量 | 11.3kg | 11.1kg | 11.1kg | 9.70kg |
バッグサイズ | 980mm (h) x 380mm (w) x 360mm (d) | 980mm (h) x 380mm (w) x 360mm (d) | 980mm (h) x 380mm (w) x 360mm (d) | 980mm (h) x 380mm (w) x 360mm (d) |
バッグ容積 | 134 litres | 134 litres | 134 litres | 134 litres |
フィン | Moulded Twin iFin | Moulded Twin iFin | Moulded Twin iFin | Moulded Twin iFin |
RSS バテン | なし | なし | なし | あり |
パドル | Hybrid Tough | Hybrid Tough | Hybrid Tough | Hybrid Tough |
メーカー希望小売価格(税込) | ¥181,500 | ¥181,500 | ¥181,500 | ¥181,500 |
付属品(全タイプ共通):ATB TRANSFORMER BOARD BAG・Titan II ポンプ・サービスキット・防水携帯電話ケース・3分割アジャスタブルパドル(Hybrid Tough)・コイルリーシュ
Packageは、着るもの以外、SUPに乗るために必要な最低限のもの(PFDなど浮力補助具の着用を推奨します)全てが揃ったセットです。
Hybrid Tough Paddle
Packageに付属のパドル:Hybrid Tough(パドル単体の価格:税込¥24,200)は、カーボン50% / ファイバーグラス50%のシャフトにナイロンのブレードを組み合わせた3分割アジャスタブルパドルです。分解するとATB TRANSFORMER BOARD BAGの中に収まります。
シャフトは適度なしなりがあって扱いやすく、軽くて大変丈夫です。長さはカムロックで調整できます。身長の違う人と共用する場合や、用途(ツーリング・サーフィン)によって長さを変えたい場合に便利です。3分割パドルは22年モデルからシャフト同士がバンジーコードで繋がっています。
ナイロンブレードは大変丈夫で軽く、岩や石にヒットしても欠けたり割れたりしにくく、またエッジでボードも傷付けにくいのが特徴です。ナイロンブレードは初めてのパドルとしても最適ですが、岩や石にヒットしやすい川での使用や、岩場を散策する際にも向いていますので、「初心者専用で上級者に向かない物」ではありません。上達してからは使う機会がなくなって無駄になるようなパドルではありません。
グラブハンドル
どのサイズも、ボードの中心と先端と後端(後端のみ横向き)の3箇所に握りやすいしっかりとしたグラブハンドルが付いています。
デッキのDリングとストラップ
RIDEの前のデッキには3本のストラップがついています。このストラップは、2020年までは普通のバンジーコードだったのですが、21年モデルから平たいゴムのストラップ(スパゲティーからフェトチーネ)に変更になりました。
そして、22年モデルではさらに改良が加えられています。ストラップを留めるDリングが二重になり(RED PADDLEのウェブサイトに「ツインDリングのようなシステム」と書かれています)、ストラップの長さの調整と解除がしやすくなっています。
そして3本のうちの一番手前(後)側のストラップは右側が小さいループに分かれていて、ボトルを固定しやすくなっています。これは大変便利で実用的です。
500mlのペットボトルから1LのNALGENE® ボトルまで色々挟んでみました(写真のボードはVoyagerですが、デッキのストラップの仕様は基本的に共通です)。どれもしっかりフィットして使い心地は良さそうです。
因みにペットボトルに付けているホルダーは100均のSeriaの商品です。これを付けておくと流失防止になって安心ですが、バックルも付いていて外すのも簡単です。大変重宝するのでおすすめです。
以前はこのホルダーと同じような物がアウトドア用品のブランドから出ていて(現在もある?)それなりの値段だったのですが、現在は税込¥110で入手可能です。100均とAmazonで個人的にも大変助っていますが、反面、当店のような零細企業の通販の需要は減少するばかりです。
Moulded Twin iFin
RIDEのフィンは脱着の手間のいらない固定式のiFinです。2021年にトライフィンからツインフィンに変わりました。
そしてフィンの取り付け方法が頑丈になり、フィンが剥がれて脱落する可能性が大幅に減少(旧タイプでは稀にありましたが、新タイプではほぼ可能性は0と思います)しています。
21年からもRIDEやVOYAGER(VOYAGERはUSボックスのシングルフィン+両サイドのリアランナーフィンからUSボックスのツインフィン)もツインフィンに変わったのですが、これは実は怪我の功名と言うか偶然の産物的なものだったのではないかと私は想像しています。
COMPACTは縦方向に半分に畳む構造のため、ボードの中心にフィンを付けることができません。そのため苦肉の策的にツインフィンになったのだと思うのですが、その結果が思いの外良かったため、「ならばVOYAGERやRIDEもツインフィンにしてしまおう。」ということだったのではないかと思っているわけです。結果オーライだったから全く良いのですが。
そして、同じツインフィンでも、RIDEのフィンは固定(Moulded Twin iFin)、COMPACTのフィンはFCS規格のクリックフィンで、VOYAGERはUSボックスと各々システムは異なります。
RSSバテン
RSSバテンはボードの側面に定規のようなプラスチックの板を入れて剛性を高めるRED PADDLE独自のシステムです。
Voyager,Sport,Eliteのような長いボード、または9’8″ RIDEや8’10” WHIPのように厚みは薄く(3.93″ / 100mm)抑えたいけど剛性を高めたいボードに採用しているシステムです。
RIDEでは厚みの薄い9’8″にのみRSSバテンが備わります。10’6″と10’8″にはありません。
ボードの厚みは基本的に薄い方がサーフィンには向いていますが、当然薄いボードの方が厚いボードより剛性が落ちてしまいます。しかし、サーフィンをするには高い剛性も求められます。
このRSSのおかげで、9’8″ RIDEと8’10” WHIPは、薄くて硬いサーフィンに向いた性質のボードに仕上がっています。
このバテンは20年までは固いファイバーグラス製の板でしたが、21年からはもう少し柔軟性のあるプラスチック製に材質が変わりました。考えてみたら、前後方向にしなるのを防ぐための物なので、この向きに使う場合はそんなにこの板が固い必要はなかったわけです。
上の画像3枚は全てVoyagerですが、バテンの長さ(90cm)は共通です。
ATB TRANSFORMER BOARD BAG
Rideに限らず、22年モデルの大きな変更点に収納バッグの大幅なモデルチェンジがあります。
RED PADDLEの収納バッグは、これまでもずば抜けて豪華と言うか凝った作りで定評がありましたが、22年モデルではATB TRANSFORMER BOARD BAGという名称になり、大きな変貌を遂げています。
ATB TRANSFORMER BOARD BAGについての詳細はこちらのページをご覧ください。
ATB TRANSFORMER BAGの一番大きな特徴は、バッグ本体を取り外してバッグなしでボードを背負うことができる(bag-less carry system)ことです。それがTRANSFORMERたる所以です。
下の画像の水色のドライバッグはRED ORIGINAL 60L ROLL TOP DRY BAG(価格:税込¥9,680 お取り寄せ可)です。Titan II ポンプとハーネス部分なら、この中に余裕で収まり、まだ他の荷物を入れる余裕があります。
飛行機で運ぶときや宅配便で送るときはしっかりしたバッグが必ず必要で、頼もしいホイールも付いているので楽に運搬できます。しかし、電車やバスを使ったワンウェイツーリングには立派なバッグが邪魔になってしまいます。バッグなしで背負える仕組みは大変現実的な手段となります。
まだ実践使用していませんが、状況や用途に応じて使い分けられるこのシステムはかなり理想的だと思います。
RED ORIGINAL 60L ROLL TOP DRY BAGとRED ORIGINAL DECK DRY BAG(価格:税込¥24,310 お取り寄せ可)と一緒に並べるとこんな感じ(写真の中のボードはVoyager)です。
Service Kit
サービスキット(リペアキット) は、よく見かけるプラスチックのオレンジ色の筒から、ご覧の通りもう少し高級感の漂う布のロール式に入れ物が変更になっています。メッシュのポケットの中には一部の予備パーツが予めセットされていますが、その他自分で必要と思う工具やパーツ類などを入れておくと良いと思います。補修用の生地は付属していますが、接着剤は輸入の規制が厳しくなり、キットには付属しません。接着にはビニール用の接着剤が別途必要です。
Titan II Pump
21年からポンプがTitan IIに代わっています。
以前にも増して空気は入れやすくなり、作りも丈夫になっているのですが、大変合理的な2シリンダーでありながら携行性が良くなったことも大変大きなアドバンテージです。
Titan II Pumpについての詳細はこちらのページをご覧ください。
サイズの選択
RIDEには3種類の長さがありますが、どれを選んらだら良いのか?
安定性や浮力に対する感じ方は個人の技術レベルや運動能力によって異なりますので、一般論的な目安となりますが、概ね以下のような感じで考えてください。また、これ以上のことは個々にご相談ください。
10’6″ RIDE
まずは中間の長さの10’6″が基準となります。もっと言えば、10’6″ RIDEは現代のSUPのボードの基準と考えても良いようなボードです。
余程体重の重い人(目安として100kg以上あるような人)でなければ、誰にでも扱いやすいボードです。逆に普通の体格でこのボードに不安を感じるようなら、少し練習努力をした方が良いと思います。
10’8″ RIDE
体重がかなりある人(目安として95kg超ですが、100kgを超えていても10’6″に全く問題なく快適に乗れる人もいます)は10’8″の方が良いかもしれません。
また、子供や犬と一緒に乗りたい人、釣りの足として使用するなど、より安定性を求める人も10’8″の方が良いかもしれません。しかし、10’6″では子供や犬と一緒に乗ったり、釣りに使えないという意味ではありません。個人差もあります。より大きな安定性が欲しい場合にという意味です。
9’8″ RIDE
9’8″ RIDEは、比較的体重の軽い人と、サーフィン初心者、8’10” WHIPでは小さいSUPサーファーなどに向いています。
サーフィンにはインフレータブルボードは向かないといった意見があり、インフレータブルでまともなサーフィンなどできないと言い切ってしまう人もいますが、9’8″ RIDEや8’10” WHIPは十分まともにサーフィンの楽しめるボードです。
9’8″は厚みが3.93″ / 100mmと、10’8″, 10’8″の4.7″ / 120mmより2cmも薄くて波にレールが入りやすく、波に乗った際の操作性が大きく異なります。しかし、厚みが薄いと剛性の面で不利になってしまいますが、RSSバテンのおかげでその心配も要りません。
もちろん、サーフィン用のハードボードよりインフレータブルボードの方がサーフィン用として性能的に優れているとは言えませんが、良い面も多々あります。
サーフトリップに
まずは、飛行機で運ぶ際にハードボードはボードのサイズや飛行機のサイズによっては乗せてもらえないこともありますが、畳んだインフレータブルボードなら、通常その心配は無用です。また、飛行機での運搬はボードの破損の心配が常に付きまといますが、故意にやられるなど余程のことでもなければその心配もまず無用です。
そして、空港までバスや電車を利用して運ぶことができます。これは、普段も車がなくてもSUPサーフィンに行けることを意味します。
現地に着いてからのレンタカーも、ルーフキャリアの必要性はなく、コンパクトカーや軽自動車でも十分です。
背負って運べるため、車ではアクセスできない秘境のような地へ向かうことも可能です。
上の画像は、どれも9’8″ RIDEでのライディングです。レールもしっかりと入り、なんとなく乗れるレベルではなく、十分に満足の行くレベルのサーフィンを楽しめるボードです。
そして、浮力も十分なので、運悪く波に当たらなかったとしてもツーリングを楽しめるのも良いところです。
SUPサーフィン初心者に
9’8″ RIDEはSUPサーフィン初心者の最初の1本としても最適です。自分や他人にぶつかってしまった際にハードボードより与えるインパクトが格段に低く、安全性が高い点で初心者に安心です。
そして、背伸びして立つこともままならないボードに乗るより、たくさん波に乗った方が上達への近道になりますが、安定性が高く、テイクオフがしやすいことも初心者にとっては良いことです。
また、インフレータブルボードでサーフィンをすると、テイクオフの時点でハードボートと違ったクセを感じることが多く、それなりのコツのようなものも必要なことが多いのですが、9’8″ RIDEはそのクセが弱く、基礎的なことを習得するのに大変向いているボードでもあります。
試乗もできます
RED PADDLEと言えば、何をおいてもまずは基本の10’6″ RIDEです。22年の10’6″ RIDEのデモボードはもちろんご用意しています。
試乗もできますので、ご興味のある方はお問い合わせください。